皆さんは食事中にむせたり、食べ物が喉を通りづらくなったりしていませんか?
ケアホーム若杉の入居者の平均年齢は38歳ですが、食事中にむせる方がいらっしゃいます。
毎日の食事をおいしく、楽しく、安全に摂取できるよう口腔機能の把握と機能向上のため、
何かできないか模索していたところ、ネットで「くちビルディング選手権」という
摂食嚥下機能に特化した新感覚のスポーツを見つけました。
部分的に若杉バージョンでアレンジし、レクリエーションで行いました。
競技は4つ。
●ティッシュ飛ばし
これは吐く力を視覚的に把握できるもので、
吐く息で写真のようにティッシュをいかに遠く飛ばせるか、
みんな頑張って吹いていました。
最高は130センチ・最低は60センチと差がありました。
●ティッシュ吸い
これは机上のティッシュをストローで吸って浮かせるゲームで、
吸う力や持続力を把握するものです。
普段は上手にパック飲料を飲んでいるのですが、改めて「吸う」動作は難しいようで
ティッシュを浮かせることが出来たのは5,6人でした。
●海苔ひげ
これはおかず海苔を切って鼻の下に付け、手を使わず食べる競技で、
舌がべローンと上手に出せる方、鼻をもぞもぞさせている方、
手で掴んで食べる方と様々でしたが、分かりやすい内容だったからか、
瞬時に口の中に運んでいる方もいました。
鼻の下の海苔がヒゲダンスのキャラクターのようだったので盛り上がりました。
●カラオケ
「津軽海峡冬景色」の「ふーゆげーしきーー」の最後をどれだけ長く歌えるが、を競いました。
最長は28秒!
最短は…しっかり本家の歌通りで終わって3秒でした。
先日入居者がレントゲン検査を行った時、「はい、吸って」「はい息を止めて」と
技師に言われても目に見えない抽象的な指示、かつ、普段しない動きは難しく、
結果レントゲン写真がきれいに映らないことがありました。
コロナ禍で続いた長期間のマスク生活の影響で普段から呼吸が浅くなり
横隔膜等の呼吸筋群が弱まったことで、
呼吸が浅く回数が多くなる「頻呼吸」になっている人が増えているようです。
「頻呼吸」の改善のためにはトレーニング等で呼吸筋群を柔らかくすることが
大事だそうです。
今回の「くちビルディング選手権」は入居者の嚥下機能に衰えを感じたことがきっかけでした。
楽しみながら呼吸を意識し、足りない力を把握・訓練できる内容なので今後もバージョンアップし、
レクリエーションに取り入れたいと思います。
みなさん、お疲れ様でした。