12月28日、女性利用者のみんなに
「(日中に利用している)宝満が休みになったから、お部屋の大掃除をしましょう」
と声を掛けました。
すると、その夜からSさんの2日にわたる本格的大掃除大作戦が始動しました。
Sさんの部屋は、テレビ台に鏡台、テーブルと全てに大好きなプラモデルやミニチュアのパーツを
セロテープで貼り付けてびっしりと飾ってあります。
それは誰も手出しできないSさんの聖域です。
大掃除大作戦では、まずその大事なパーツを全て取り外し始めました。
さらにクローゼットや引き出しの中身を全て取り出し、
あっという間に床の上は荷物の山となりました。
この時点で、職員のお手伝いはきっぱりと断られ、1日目はここまでで終了。
荷物の山の隣で就寝…
2日目、午後のドライブを終えてから大掃除再開。
衣類を畳みなおし、仕分けして直す、を繰り返し荷物の山が徐々に小さくなっていきます。
ロボットのプラモデルや小さなパーツたちを再度鏡台やテレビ台の所定の位置に戻し、
無事に大掃除大作戦完了!
やるとなったら、大事にしているプラモデル類をはじめ、
居室内の物すべてを取り出し徹底的に行い、
そして一人でやり遂げることができました。
居室には入居者それぞれの世界観が詰まっています。
テレビの前や鏡の前に大きなプラモデルが置かれ、
一見視界の妨げになるような気もしますが、Sさんにとってはそれが最善、
それが「ベスト」なのです。